ベースメタル(BASE METAL)とは
この記事ではDIARGEの多くのアイテムで使われている、ベースメタル(BASE METAL)に関して紹介します。
ベースメタルとは埋蔵量・産出量が多く精錬が簡単な金属。鉄・銅・亜鉛・錫・アルミニウムなどを指します。
日本語では貴金属の対義語である”卑金属(ひきんぞく)”という言葉が当てはまります。
卑金属は化学的な分類と貿易的な分類があり、やや複雑です。
Wikipediaによれば下記のような説明です。
化学的分類
イオン化傾向が水素より高い金属(=安定性が低い)、空気中で容易に酸化される金属を指す。
ちなみに卑金属という言葉はイオン化傾向が高い金属を”卑な金属”と呼ぶことが由来であり、卑しい(対義語 貴い)という意味ではありません。
貿易的分類
鉄鋼、銅、アルミニウム、鉛、亜鉛、すず、タングステン、インジウム、モリブデン、クロム、ゲルマニウム、タンタル、マグネシウム、コバルト、カドミウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ガリウム、アンチモン、マンガン、ニッケル、ベリリウム、ハフニウム、ニオブ、ビスマス、レニウム、タリウムが卑金属に該当します。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/卑金属
DIARGEでは日本語の卑金属ではなく、あえてベースメタルという言葉を好んで使います。なぜかといえば言葉の響きと連想されるイメージが良いことに尽きます。
社会、私たちのライフスタイルの基礎(BASE)を支えている金属というような印象を受けませんか?「世界は誰かの仕事で来ている」という缶コーヒーのCMのキャッチコピーがありますが、金属においてその名も無い誰かに当たるのがベースメタルなのかなと考えています。
DIARGE(ディアージ)ではベースメタル中でも、真鍮とステンレスをメインに使用しています。真鍮は別名黄銅とも呼ばれる銅と亜鉛の合金で、特に亜鉛が20%以上含まれるものを指します。ステンレスは 英語では stainless steel(錆びない鉄)と言い、鉄を主成分(50%以上)としクロムやニッケルを含む合金です。色、硬度、性質は異なりますが、いずれも延性および靭性に富み、加工性の良く流通性の高い合金で腐食しづらい特長を持ち、私たちの生活にとても身近な素材です。
DIARGEのベースメタルのアイテムはメンズ向けの携帯小物やステーショナリー、インテリア小物など強度や実用性が求められる点、金属の本来の質感を身近に楽しむことを意図して企画していますのでこの2種類の合金をメイン素材として使用しています。
真鍮本来の色は白みがかった金色ですが主成分の銅が酸化することでやや黒色を帯びた変色をしてゆきます。例えるならばアンティーク調という表現がしっくりくる変化です。天然木、革やデニムなどに見られるような使用による経年変化を最も味わえる金属です。
対してステンレスは金属の多数派を占める銀色で語源の通り生まれた段階の色や質感をそのまま保つ特徴があります。
年月や使用状況により奥行きのある味わいを求めるなら真鍮、ミニマルな質感を不変的に求めるならステンレス、いずれも金属素材の特徴として甲乙付けがたい魅力があります。
DIARGEの商品では、金属の本来の質感を身近に楽しむことを目的とし、多種多様な加工技術を駆使して、質感の奥行きや製品としての有用性を引き出す企画を心がけています。
名も無い誰かのための、その誰かのライフスタイルにおいて唯一なプロダクトであって欲しい、そう願っています。