真鍮メンテナンス 初級編 メンテナンス剤(材)紹介

真鍮メンテナンス 初級編 メンテナンス剤(材)紹介

enero 19, 2021 0 Comentarios

真鍮は銅(Cu)と亜鉛(Zn)の合金です。素地は本来プラチナゴールド色ですが、銅成分が水分や酸素と触れることで変色し、徐々にアンティークゴールド色へと変貌していきます。

個人的には新しい状態のプラチナゴールド色、経年変化を経たアンティークゴールド色どちらも魅力的だと思いますが、銅合金特有のデリケートな性質もあり思い通りに変色しないことも多々ありますので、真鍮素材のメンテナンスについて書きたいと思います。

真鍮および銅製品向けのメンテナンス剤(材)は多数存在しますが、機能的には似たり寄ったりですので、仕上げ用途別に手軽なオススメのメンテナンス剤(材)をいくつか紹介します。

【質感をそのまま残して素地の色合いに戻したい】

酸性クリーナー HALT

メーカー:オーブ・テック株式会社

https://www.orbtech.co.jp/ハルトhalt/

アメリカ海軍使用のキャッチコピーで最近ホームセンターなどでも良く見かけるようになったクリーナー。リン酸がベースなので他の酸性洗浄剤に比べて脱亜鉛(銅成分が浮き出てくる状態)になりにくく、直接手に触れてもOK、長期間保存しても劣化がなく、性能が落ちない。スプレータイプもあり使用感としてもとても手軽に使える。

真鍮や銅合金は一瞬で酸化被膜や汚れが落ちるので、満遍なく塗布出来たらすぐ水洗いをしましょう。真鍮及び銅合金は酸やアルカリなどを含む薬品にさらされると短時間で変化を起こしますので時間を置かないことがポイントです。

 

【キレイに磨きたい・光沢を出したい】

ピカール液

メーカー:日本磨料工業株式会社

https://www.pikal.co.jp/archives/330

日本国内で最も流通している乳化性液状の金属磨き。液状の研磨剤でウエス(布)などに付け物理的に磨くというシンプルな作用です。真鍮や銅合金をはじめ金属に対して化学変化を起こさないので、仕上がりに安定感があります。またサイズも180gからあり、相対的に安価に購入出来、長く使えるのでコストパフォーマンスの高い商品です。

ウエスを起毛したタオルなどに変えることで凸凹した面にも対応出来ます。粘性があるので面の大きいものだと表面に液が残り易く(真鍮の場合は金属成分が混ざって黒色に残ります)拭き取りに多少の労力が必要になります。刻印など細かい部分に残りやすいです。あらかじめ水などで薄めたりすることで研磨剤の分量を加減し、仕上がりの光沢を程よく抑えたり、拭き取り易くすることも可能。手が黒く汚れるのでゴム手袋(あればニトリルゴム)をおすすめします。

 

【濃い・深い変色や汚れ、キズを除去したい】

リコブライト ハンドパッド(ナイロンたわし)

メーカー:理研コランダム株式会社 他

https://www.rikencorundum.co.jp/product/detail/29

上記のクリーナーや研磨剤でも落ちない変色や汚れに関しては、ナイロンたわしなどで物理的に擦りとるという方法が最もおすすめです。強酸で落とすという手段もありますが、これらの薬品はいわゆる劇薬に類するものが多く一般的には専門的な排水設備なしでの使用は出来ず、もちろん入手も困難なので除外します。一方、上記のようないわゆるナイロンたわしは入手し易く、使用も手作業なので簡単です。ヤスリが繊維状になったようなイメージで、紙ヤスリ並みに番手の種類も豊富です。幸い真鍮や銅合金は硬度がそれほど高くないので物理的に擦り取ることが容易です。

※素地ではなくメッキ加工が施してあるものだと、メッキが剥がれるのでご注意ください。

リコブライトハンドパットや3Mのスコッチブライトは代表的ですが、いずれも法人需要をメインなので容量が大きい(枚数が多い)場合が多いです。モノタロウやホームセンターなどでは類似品を含め1枚から買える場合があるのでそちらで調達するのがより便利です。砥材は酸化アルミニウムが一般的でガラスなども研磨可能なほど高い硬度です。

なおDIARGEのスタッフが使用する番手は #150〜#1500の間が多いです。

変色や汚れであれば #400〜#800 でみがき、#1500で軽く仕上げます

キズは浅く細かいものであれば#400、深く大きいものは#150か#240から徐々に番手をあげて仕上げます。

ヤスリ目は完全には消えないので平板状のもの(特に面の大きいもの)は一定方向に研磨します。いずれも最後にピカールなどで軽く磨くとヤスリ目が目立たなくなってプラチナゴールド色に落ち着きます。ヤスリ目が強く残っていると反射の加減でより白っぽく見えます。応用としてヤスリ目をランダムに仕上げたりするとバレル仕上げやバイブレーション仕上げに似た質感に寄せることも可能です。

上記のメンテナンス剤(材)のいずれか、及び組み合わせでおおよその真鍮や銅合金のメンテナンスは可能です。

DIARGEのアイテムでメンテンナンスを実践した記事は別途書きたいと思います。